2021年度後期哲学演習I 多値論理のメモ
https://www.youtube.com/watch?v=FwMk_360sxo
爆発律:$ A \land \lnot A \vDash B 排中律: $ A \vDash B \land \lnot B 「Aが真かつ偽である」はありえない
「Aが真でもなく偽でもない」はありえない
K3, LP
FDE
https://www.youtube.com/watch?v=dPl6xcj6cDs&t=0s
真理値に$ t,f,b,nを考える
$ t: true only
$ f: false only
$ b: both true and false
$ n: neither true nor false
命題変項に対して$ t,f,b,nを割り当てる付値関数$ vを考える(以下,付値)
$ bを割り当てない付値を整合的な付値
$ nを割り当てない付値を完全な付値
$ b,nを割り当てない($ t,fのみ)付値を古典的付値
真理値表
https://gyazo.com/1ff6451aafb7773340e4215d12630651
https://gyazo.com/96d672853c913ecaf4bd64e9d51fd7fd
例えば$ b,fを比べた時
$ fは完全に偽
$ bは偽だが真でもある
よって$ bより$ fのほうがより真
$ \lorはより真なやつを取る
例えば$ t \lor bなら$ t
$ b \lor nの場合のみ$ t(4値論理のみ) $ \lorはより偽なやつを取る
例えば$ t \land bなら$ b
$ b \land nの場合のみ$ f(4値論理のみ) https://www.youtube.com/watch?v=E_qYk08Qbks
多値論理における反例
前提が真($ t,b)かつ,結論が真でない($ f,n)とき反例
妥当の種類
4値論理:FDE, First Degree Entailment 爆発律も排中律も非妥当である
整合的な付値を用いる3値論理:K3, 3-valued logic of Kleene 爆発律は妥当である: $ A\land\lnot A \vDash_{K3}B 排中律は非妥当である: $ A\not\vDash_{K3}B\land\lnot B 対偶は成り立たない
完全な付値を用いる3値論理:LP, Logic of Paradox 爆発律は非妥当である: $ A\land\lnot A \not\vDash_{LP}B 矛盾から何でも求めてもOKをトリビアルと言ってこれを回避する 排中律は妥当である: $ A\vDash_{LP}B\land\lnot B 対偶は成り立たない
古典的な付値を用いる2値論理:CL, Classical Logic
各々の論理において反例がなければ,XからAへの推論が(各々論理において)妥当であると言う.
$ A \land \lnot A \not\vDash_{LP} B
次のような(完全な)付値$ vを考える
$ v(p)=b, v(q)=f
このとき,$ v(\lnot p)=bなので$ v(p \land \lnot p)=b
したがって,付値$ vは反例である
https://www.youtube.com/watch?v=mHpZzLjpwYg
FDEは$ \{t,f,b,n\},LPは$ \{t,f,b\}を用いるのだから…
FDEで成り立つ推論は全部LPで成り立つ
LPで成り立つ推論がFDEで常に成り立つとは限らない
LPは排中律を認めるがFDEでは認めないので
爆発律や排中律には前提と結論で関連性が失われうる(可能性がある) K3では,任意の論理式から帰結するAは存在しない
どんな$ Bについても$ B\vDash_{K3} Aとなるような$ Aは存在しない
LPでは,任意の論理式を帰結するAは存在しない
どんな$ Bについても$ A\vDash_{LP} Bとなるような$ Aは存在しない
FDEでは,共通の命題変項が存在しない$ A, Bについて
$ A \not\vDash_{FDE} B
つまり,$ A \vDash_{FDE} Bなら,前提$ Aと結論$ Bで何らかの命題変項を共有している
真理値の集合$ \cal{V}
指定値の集合$ \cal{D}
真の一般化
演算子$ cの表す関数$ f_c
前提集合$ Xから結論$ Aへの推論に対する反例を次のように定める
次を満たす付値$ vが反例である
全ての$ B \in Xについて$ v(B) \in \cal{D}かつ$ v(A)\in\cal{D}
前提が真(指定値)でかつ結論が真(指定値)でない
反例がない推論を,妥当な推論と呼ぶ
例えばFDEなら$ \cal{V}=\{t,b,f,n\}, \cal{D}=\{t,f\}